聖書の言葉に住む

聖書の言葉で筆者も読者も養われることを願いつつ…。 聖書は新約聖書回復訳を用いています。

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ギリシャ語の動詞の心

ギリシャ語の動詞の語尾変化は他の言語よりも厳密なところがあります。

同じ動作を言うのにも確からしさの度合いを細かく表現します。

使徒行伝5:38と39で、こんなところがあります。

使徒たちが大胆にイエスを宣べ伝え、人々が彼らについていくのを、時の支配者たちである大祭司やパリサイ人たちは怒り、彼らを殺そうとしました。

その時ガマリエルという、かつてパウロの師でもあったパリサイ人の中で有名な人が彼らをいさめて言った言葉です。

そこで今、あなたがたに言う.この人たちから手を引いて、なすがままに任せなさい.この企てや働きが、人から出たものであるなら、覆されるからである. しかし、もし、それが神から出たものであるなら、あなたがたは彼らを覆すことはできない.もしかしたら、あなたがたは、神に敵対する者となるかもしれない」。

最初の「人から出たものであるなら」の「ある」はbe動詞ですが、「η(エー)」というギリシャ語で、接続法という語尾変化をします。

実はこれは確からしさが低い、可能性が低い時に使う語尾変化です。

次の「それが神から出たものであるなら」の「ある」もやはりbe動詞です。

これは「εστιν(エスティン)」というギリシャ語で、同じ「ある」ですけれど、直説法という使い方で、確からしさが安定している時に使います。

日本語では、使徒たちのすばらしい言葉、行い、証しが、人から出たものか、神から出たものか、人が手をくださないで、一体どうなるか様子を見てみようという感じになっています。

しかし、実際にガマリエルの発言の意図は次のようです。

「彼らの働きが人から出た可能性は低い。もし人から出ているとすれば、覆されるだろうが。 しかし、これは神から出ている可能性が高い。だからそれを覆せる可能性は低い。へたをするとあなたがたは神に敵対する者となるぞ。」

こういうわけで、次の40節では「こうして、人々は彼に説き伏せられた」と書かれています。

ですからガマリエルは中立ではなく、使徒たちにかたを持っていることがわかります。

ガマリエルという人が、偽善者が多いパリサイ人の中でも、神を知ろうと御言葉に真剣だったのではないかと改めて思いました。


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コメント

そうだったのですか!

このような解説に初めて行き当たりました。
そのbe動詞の接続法とかの解説は、何で確認できるでしょうか。ご教示いただければ幸いです。

  • 2008/10/26(日) 02:21:12 |
  • URL |
  • 糸田十八 #1/mX63IA
  • [編集]

接続法

コメントありがとうございます。
接続法は文法書によって、付属法とか、仮定法とも言われ、解説されていますが、どの文法書にもこの記事のことは載っています。WEBでそういう解説があるかさがしましたらこんなのがありました(サイト運営者にことわってありませんが)。http://www2.nufs.ac.jp/french/guide/10.html

  • 2008/10/26(日) 18:23:15 |
  • URL |
  • jasper #-
  • [編集]

糸田さまへ

ギリシャ語での接続法の記事をWEBでさがしましたが、なかなか見つかりません。ご希望でしたら文法書から引用してpdfでお送りします。

  • 2008/10/26(日) 18:45:06 |
  • URL |
  • jasper #-
  • [編集]

接続詞でも

pdfの件、お手間を取らせて申し訳ありませんが、お願いいたします。

聖書ソフトで確認しながら思ったことですが、これはbe動詞だけでなく、接続詞の方の比較でも確認できそうに思いました。

可能性が「低い」「高い」という表現が、事実に反する仮定と、事実とみなしての仮定というような分け方より現実的で良いのかもしれないと感じました。

ありがとうございました

jasperさま

ファイルを確認しました。
簡潔で良い資料をありがとうございます。

  • 2008/10/30(木) 02:51:37 |
  • URL |
  • 糸田十八 #1/mX63IA
  • [編集]

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